竹口 健二
🧭 産業カウンセラーとの出会い
竹口健二と申します。定年退職したあと、自分自身のネットワークを考えていたとき、設立されたばかりのキャリアネットのホームページを見つけ、会員になりました。
私は自衛官として56歳で定年を迎えました。一般的にはまだ働き盛りとも言える年齢ですが、自衛隊ではこの年齢が一区切りです。
定年後の自衛官の離婚率が高いという話を耳にしたことがあります。なぜかというと、自衛隊は、命令で動く組織であり、若い頃から「上官の命令は絶対」という文化の中で生きてきました。その価値観を無意識のうちに家庭にも持ち込んでしまい、家族に対しても、“上官”のように振る舞ってしまう。結果として、定年後もその態度が続き、配偶者との関係が悪化してしまうのです。離婚に至らずとも、家庭内別居というケースも多いと聞きます。
そんな話を先輩から聞いたとき、「竹口もそうならないように、産業カウンセラーの勉強をしてみたらどうか」と勧められました。深く考えず、「そんな良いことがあるなら」と、講座を受講。あれから17年。今では、あのときの先輩の言葉に心から感謝しています。
💡 産業カウンセラーとは?
産業カウンセラーとは、簡単に言えば「働く人の心のサポーター」です。 その役割は多岐にわたります。
メンタルヘルスの支援:仕事のストレスや悩みに寄り添い、心の健康を守る手助け
- キャリア形成の支援:働く人が自分の将来を考える際の相談役
- 職場環境の改善:人間関係やハラスメントなどの課題に対する提案・支援
活躍の場は、企業の人事部門、公的機関、医療機関など、実にさまざまです。 つまり、働く人が、前向きに、健康的に、仕事に取り組めるよう支えるプロフェッショナルなのです。

🛠 現在の活動
私は現在、産業カウンセラー協会 中部支部の北陸事務所所長として、富山・石川・福井の会員の皆様の支援を行っています。 具体的には:
- カウンセリングの実施
- カウンセラー・キャリアコンサルタント養成講座の運営
- 官公庁・企業向けの研修企画・運営
など、幅広く活動しています。

💬 「働く人の心のサポート」の意義
働く人のサポートをする上で、私が大切にしているキーワードは「寄り添うこと」です。 カウンセリングでも研修でも、相手の言葉に耳を傾け、同じ言葉で返すこと。そして、その言葉の背景にある「感情」に触れることが、真の寄り添いだと考えています。
寄り添うって、よく聞く言葉です。でもこの寄り添いができれば、働く人自身はもちろん、家庭生活でも、所属している団体や組織でも、上手くいくと思います。でもちょっと抽象的すぎますよね。そこで、私は次のようなことを心がけています。
① 同じ言葉で伝え返す
例えば、「最近よく眠れなくて」と言われたら、「○○さんは、最近よく眠れないのですね」とそのまま返します。 すると、相手は自分の状態を改めて認識し、「ではどうすればいいか」と、次の行動に移るきっかけになります。
② 感情に触れる
「眠れない」という言葉の裏に「辛さ」があると感じたら、「それは辛いですね」と伝えます。 自分では言葉にしていなかった感情に気づき、「自分は辛かったんだ」と、新たな自分を発見することができます。 この気づきが、次のステップへの原動力になります。
この二つのことができれば、相手に寄り添えると思っています。また、こうした関わりを通じて、信頼関係が築かれ、感謝の言葉をいただくことも多く、私自身の励みにもなっています。
この寄り添い方を、是非、私のブログを読まれた方も実践してみてはいかがでしょうか。たったこの2点ができれば、働く人のサポートができ、関係性が、働く環境が、家庭生活が、人生が、上手くいくのだと信じています。

🌱 今からここから
カウンセリングの学びの中で出会った言葉に、「今ここ」「今からここから」があります。 今できることは、明日に延ばさず、今この場所から始める。 目の前の人との関係性を大切にし、今の気持ちを大切にする。
人生100年時代、私の人生もまだまだこれからです。 だからこそ、「今ここ」を大切に、「今からここから」歩み続けたいと思っています。

竹口健二
一般社団法人日本産業カウンセラー協会中部支部北陸事務所
電話:076-224-9303
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