キャリアネットワーク北陸理事の城川江里子(会社員)です。
これまで、転職というネクストステージの実体験については、交流会で話題提供したことがありましたが、ブログ投稿は初めてです。今回は、好きなことでボランティアにチャレンジするお話です。
唐突ですが、落差日本一の称名滝が、7万年前、現在はアルペンルート富山側の出発点になっている立山駅(今の滝壺位置から7km下流)あたりにあったことをご存知ですか?大量の水が柔らかい凝灰岩を1年に10㎝も削り、後退し続けています。
さて本題です。学生時代にナチュラリストサークルに入っていた私は、40年来の夢を叶えるために、富山県自然保護課が主催する「ナチュラリスト養成講座」をつい最近受講。3か月の座学とフィールドワークを修了し、“富山県自然解説員”に認定されました。
富山県自然解説員は、室堂平や弥陀ヶ原、称名滝、ねいの里、頼成の森で、観光客や県民に無料でボランティアガイドする役割を担います。1~2時間のコースを安全に散策する道案内人というところでしょうか。
▼富山県自然解説員(ナチュラリスト)について(富山県公式ウェブサイト)へ
講座内容は、動植物の生態や地形、気象といった自然科学分野から、立山の歴史、救急方法、観光開発と自然保護に及び、頭はパンパン! 知識がこぼれ出して回収不能状態。一方、大好きなフィールドは、雄大な自然と冷涼な空気、可愛い高山植物に包まれ、素晴らしい指導者や仲間と共にした充実の時間でした。怠けていた脚の疲労感さえ心地よく感じるのですから、気分がもたらすパワーは不思議ですね。受講者は県内在住ばかりの約70名。半分は50歳より若そうで、半分はミドルシニア世代。座学の間は静かで緊張気味の受講者も、フィールド大好き人間の集まりですから、和気あいあいと情報交換で盛り上がります。
実は、県が所管するこの養成講座は、受講資格が65歳くらいまでで、3年に一度しか開催されません。私にとってはラストチャンス! キャリアネットワーク北陸でライフデザインと取り組んだ際に、どうしてもやっておきたいと気づいたことの一つがこれでした。
長年、仕事や育児・介護で時間がないことを言い訳にして、追求することをしていませんでした。細々と、年に一度、立山で半日の親子学習を主とするイベントを、無理やり会社の仕事にして、ナチュラリストの方々との自然体験を十数年続けていたことは、振り返れば、人生のキャリアデザインだったのだと思います。
私に60歳が近づいた頃、娘と息子が「お母さんは仕事ばかりで趣味で遊ぶことがないから、会社を辞めたらボケないか心配」と言っていましたが、5年ほど経過した今では、「子守りをしてほしいときに、ばあばは家にいなくて、あてにできない」と、別の心配をしているようです。
まだスタートラインに立ったばかりの新米ナチュラリストですが、会員のみなさんのご希望があれば、ゆっくりと自然を楽しむ機会を作りたいと思いますので、お気軽にお集まりください。
城川江里子
(写真/紅葉最盛期の称名滝・室堂平/富山県観光公式サイトとやま観光ナビより)