会員のための書籍紹介 キャリアネット・ライブラリー
『働かないおじさん問題のトリセツ』 シリーズ書評
柳原正年 富山社会人大楽塾 リポートシリーズ その⑥ 最終回
新・生涯現役活動（チャンスの神様）を支援する、
「キャリアネット北陸」に期待するものとは
人事コンサルタント 難波 猛氏の『働かないおじさん問題のトリセツ』の書評を連載している内に、キャリアネット会員としてどう関わっていくかヒントが見えてきました。
社会の変化に対し「ミドル・シニア」の人が会社内でキャリアを積み上げる「組織内キャリア型」から、会社を最大限に活かす「キャリア自律型」への転換で、いかに内省的にキャリア自律型への意識醸成をしていけるのか、その支援を、「キャリアネット北陸」がどのようにサポートしていくかが見えてきました。
この課題解決が「働かないおじさん」問題で悩んでいる企業や本人に、希望の光を与えてくれます。
またコロナ禍が、「ミドル・シニア」たちの意識に前向きな変化を起こしています。テレワークやDX対応を含め「自分のキャリアについて、自分できちんと考える」「未来軸に向けて何か手を打つ」など、ポジティブな捉え方が生まれ、変化に対応し行動を起こす「マインド変革」への動きが出てきました。
金太郎飴型同質社会を信奉リードしてきた「昭和おじさん」は、高度成長神話の中の価値観をいまだに「かたくな」に信じています。
保守的な北陸のミドル・シニアは、典型的な「金太郎飴」教の権化なのかもしれません。
その人たちに、「桃太郎型異能集団」（変化を楽しむ）マインドの変革を求めることは至難のわざです。
そこで著者は、無理に説得せず、対機説法で「どうか組織に依存してください。１５年そのままでいいと思います。健康を維持してください。でも７０歳で退職されてから、まだ体は元気で１５年過ごせます。
それが「人生100年時代」です。その１５年のためのキャリアの形成の準備を、今の内からしてしておきませんか？」と問いかけしています。
「退職後の１５年」に繋げるためのキャリア形成を、今から学習し、「ライフシフト」する準備をするというモラトリアム（執行猶予）戦法です。
今の足元や目先の仕事だけを見るのではなく、本当に自分の一生や生涯全体を見つめて、そこから逆算して考えた上で、「これからどうしたいですか」と問いかけることです。
「馬に水を無理に飲ませるな、のどを乾かせて馬が水を飲みたいように仕向けよ」という言葉があります。
「人生100年時代のライフシフト」という課題に対し、日本人は長いスパンの人生像を考えずに来てしまいました。目先のことにこだわり、考える機会がなかったと思います。
最近「生きがい就業」という実証実験が行われています。後期高齢者の地域社会でのソーシァルキャピタル活動です。（ダイヤ高齢社会研究財団）
富山社会人大楽塾では、チャンスの神様として「生きがい就業」を取り入れ、「健康生きがいづくり」と「介護予防」に役立てています。
終身雇用の崩壊に伴うキャリアシフトを支援する機関は多様化してきました。国が運営するハローワークは古典的なシステムです。また、大学教育は、相変わらず新卒主義の終身雇用対応人材の育成から逃れられていません。
新・生涯現役社会づくり運動は、人生100年時代の「ライフデザイン」が基本となり、「生涯学習・生涯キャリア」を包括したトータルシステムとして構築しなければなりません。
そんな支援機関が望まれている中、東京では「ライフシフト大学」がスタートしました。
地方ではこれからですが、「キャリアネット北陸」は、人生100年時代対応のキャリアプラットフォームの構築に先行、「ニュースタイル」のキャリアネットワークとしてサービスを開始しました。
いわゆる、「キャリアと学習と人生の生き方」をトータルで支援する「なぜ生きる・どのように生きるか」を学習実践するシステムです。（富山版ライフシフト大学）
公的機関や民間事業者が、今まで提供できなかった隙間（ニッチ）支援する画期的なビジネスなのです。
キャリアネット北陸の会員の皆様、このニューコンセプトの最先端のネットワークに積極的に参加、みんなで「情報交換・学び・実践活動」をしていきませんか。
そして、充実した人生100年時代を実現するため、ネットワーク活動で「チャンスの神様」をゲットしましょう。
富山社会人大楽塾オリジナルキャラクター「チャンスの神様」画像をプレゼントします。
チャンスの神様には後ろ髪はありません。
ゲットするには、声をかけられたとき「やらせてください」と、チャンスの神様の前髪をしっかりと掴むことです。いわゆる変化に対応する能力です。
最後に会員の皆様の益々のご健康とご発展をお祈りし、このシリーズを終わらせていただきます。
ありがとうございました。
柳原 正年
キャリアネットワーク北陸 参与
富山社会人大楽塾 代表
