ボランティア団体活動紹介「シャベルから防災を広げる」

ふらっとシャベルプロジェクト
代表 原田隼輔

2021年1月の豪雪により、富山県は100 cmを超える積雪に見舞われ、不自由な生活を余儀なくされました。一方で、富山県民はこれを雪害と捉えず、日常として考えている面もありました。しかしながら、鉄道や物流が停止するといった社会的問題も発生しており、特に県外出身者の多い富山大学の学生の中には、生活に不安を抱えている人もいました。

本プロジェクトは、この令和3年豪雪の経験から、雪に対する不安を少しでも無くし、シャベルを通して共助の心を育みたいと考え、2021年9月に開講された富山大学の講義をきっかけに立ち上げました。そして、安心して暮らせるまちを創ることを目標としている団体です。

2025年3月時点で、富山大学と富山国際大学の学生メンバー7人に加え、卒業生1人と社会人の方のサポートを受け活動を行なっています。シャベルステーションは、富山大学五福キャンパス周辺に8箇所、高岡キャンパスアルミセンターに1箇所設置させていただいております(現在は撤収済)。また、雪をポジティブに捉えられるようなイベントや地域づくりについて、学生通しで語り合うイベントなどの企画・運営も行なっています。

2021年から設置しているシャベルステーションについては、降雪時にスタックした車の運転手が使用したり、積雪時の一定期間シャベルを自宅まで持って帰って使用される方がいたりと、一定の利用があります。

イベントの開催については、2023年より開始し、大小合わせて5回のイベントを実施しました。第一弾に行なったふらっと冬支度(Talk)では、「マイナスイメージであった雪をポジティブに考えることができた」といった声や、「気持ちの変化に気づくことができてとてもよかった」といった声をいただくことができました。

 

本プロジェクトを通して、「社会をちょっと変えることができた」と感じています。若者が自分の住む地域について考え、行動し、多くの方のご支援をいただきながら、カタチにしていく、このプロセスを仲間とできた経験はかけがえのない財産だと思います。

2021年から始まった本プロジェクトですが、2025年3月に執筆者である私(リーダー)が大学院を修了し、現在は社会人として関わっています。プロジェクトの引き継ぎであったり、事業の進展であったり、今後の活動方法を検討している最中です。ネクストステージに向けて今後とも活動をしていきますので、温かい目で見守っていただけましたら幸いです。

・メールアドレス: univ.t.flatshovel@gmail.com

・ホームページ:  https://www.instagram.com/flat_shovel/?locale=ja_JP

原田隼輔

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