柳原正年
※2回目のテーマ:シニアの「異能」を活かす新しい生きがいとは?
昭和の時代、多くの人が同じ価値観や働き方のもとで生きてきました。しかし、現代では「多様性」がキーワードになり、「個性を活かす生き方」が求められています。これは、シニア世代にとっても新たなチャンスです。では、シニアが自らの「異能」をどのように活かしていけばよいのでしょうか?
まず、自分の得意なことや経験を再評価することが重要です。長年培ってきたスキルや知識は、若い世代にはない貴重なものです。例えば、料理、園芸、手芸、DIY、ビジネスの知識など、シニアならではの経験は、多くの人に役立ちます。こうしたスキルを活かし、ワークショップや講座を開くシニアが増えています。
また、デジタルツールを活用することで、より広い世界とつながることができます。YouTubeで趣味を発信したり、ブログで人生の知恵を共有したりすることで、同じ興味を持つ人たちとの交流が生まれます。例えば、70代の方がオンラインで絵画教室を開催し、国内外の人々とつながるケースもあります。
「異能を活かす」ためには、自分の好奇心を持ち続けることも大切です。新しいことを学び、挑戦することで、人生の楽しみが広がります。例えば、最近では、シニアがプログラミングやデザインを学び、新しいキャリアを築く事例もあります。年齢に関係なく、挑戦し続けることで、充実した日々を送ることができるのです。
さらに、地域や社会とのつながりを持つことも、新たな生きがいにつながります。地域のイベントに参加したり、ボランティア活動を行ったりすることで、自分の知識や経験を活かす場が広がります。特に、若い世代と協力することで、新しい視点を得ることができ、相互に学び合う関係を築くことが可能です。

昭和100年を迎え、シニア世代が「異能」を発揮する場はますます広がっています。「自分にしかできないことは何か?」を考え、新しい生きがいを見つけることが、これからのシニアライフを豊かにする鍵となるでしょう。
次回は、「長生きを楽しくする『おもてなしの心』」について、健康生きがいアドバイザーの視点を交えながら深掘りしていきます。
