松崎妙子
こんにちは。キャリアネットワーク北陸理事の松崎妙子です。私は、毎月行われる「プチセミナー」はじめ、主にイベントの担当をしております。
当NPO法人に、設立当初から関わってまいりました。設立当初・・・というより、「設立する」と岡野理事長からお聞きした、設立2年前からキャリアネットワークに関わってきましたので、もう7年になります。その頃、私は50代前半で、「ミドルシニア」という言葉がしっくりこないこともありましたが、今ではすっかり「ミドルシニア」の気持ちがわかる年頃になりました。現在のところは最年少理事です。
私の職業は「接遇的人材開発コンサルティング」です。社長が望む会社になるために、社員研修や仕組みづくりをご支援しています。

ところで、皆様、「接遇」ってご存じですか? この言葉の認知度は、まだまだ低く、体感では3割ほどの認知度です。医療業界から発生した言葉ですので、医療・福祉業界の方はご存じです。
私が「接遇」に出会ったのは28年前です。30年前に横浜から、主人の実家のある高岡に来て、3人の娘の子育てをしながら、リフォーム会社のパート事務として働いていました。ある日社長から、「接遇研修に行ってきてください」と言われ、「接遇」が何かもわからないまま出かけて行きました。
そこで、講師が発した「接遇とは、他者の立場になって、自分の言動を整えて対応すること」という言葉に、ビビビーーーー―ッと来たことを今も覚えています。「これでみんな上手くいく!」という衝撃でした。
その日から「接遇」の箱を自分の中に持ち、「他者」という言葉のところに、いろいろな場面と人を入れて、自分の言動を整えて対応するよう努力してきました。

例えば、「トイレが急に使えなくなって困って来られたお客様」の立場になって、急いで対応できるよう接客したり、「クレームを言ってきた」お客様の立場になって、話をとことんお聴きしたり、「0点を取ってきた子供」の立場になって、どんな言葉をかけたら本人がやる気をなくさないか考えて寄り添ったりと、「接遇」の箱が私の中からなくなったことはありません。
ご縁とタイミングで、この大好きな「接遇」を仕事にするチャンスを得て、人材育成事務所や企業の人材開発室での勤務10年を経て独立し、「人材開発コンサルティング ボン・クラージュ代表」として12年目に突入しております。
私たちが働いている時間は1日の大半を占め、また働いている間は、いつも人生のど真ん中です。その時間を、愚痴で埋め尽くしたり、嫌な時間と感じたり、月曜日の朝に出勤の足取りが重くなったりしないよう、少しでも「気持のよい時間」にしてもらいたいということが、私が「接遇」を伝える原点です。
「接遇」の「他者の立場になって、自分の言動を整えて対応する」ということは、日本語ひと言で表すと、「思いやり」です。相手に関心を持って気にしている(観ている)からこそ、察して動くことができる自分をつくることです。「思いやり」のある職場にハラスメントは起きません。離職も防げます。だから私は、「お客様への接遇」より、「社内接遇」を先に伝えています。
いろいろな企業や医療・福祉機関に出かけで研修をご一緒する中で、「接遇」を大切に実行してくださる方にたくさんお会いし、その素晴らしさに、一層「接遇」が好きになっていきます。
「話すのも嫌な部下に、接遇研修を受けて、自分からおはようって言ってみました。今は、普通に会話できるようになりました。」
「クレームのお客様のところに何度も足を運びましたが、受け入れてもらえず、もう心が折れそうでしたが、お客様の気持ちになって、もう一度行きました。そうしたら、お茶を出してもらい、お話ができました。」
私たちが仕事をする中で、楽しいことばかりではないですし、相手の方に変化してもらいたい場面もたくさんありますが、相手は自分に都合よくは変わりません。相手を察し、自分の言動を整えて対応するために、自分の中の「接遇」の箱を活用して、これからも「接遇」をもってご支援していきたいと思っています。
なお、職業としては、人材開発コンサルティング ボン・クラージュ代表のほか、一般社団法人 人材開発トータルサポート富山の理事をしています。

また、北陸の秘書検定・サービス接遇検定 準1級面接試験実施担当者を担当しています。

ボランティアでは、当NPO法人は勿論ですが、一般社団法人日本産業カウンセラー協会北陸事務所相談事業部長も務めています。
ミドルシニア世代になりましたが、まだまだ喜んで働きます!

松崎妙子
人材開発コンサルティング ボン・クラージュ
HP:https://setugu.net/
Mail: bon.courage@setugu.net