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2022.03.13 キャリアシフト・コーディネーター養成講座【実践コース】開講報告

     

    2020年度下半期と2021年度上半期の2期にわたって開講した「キャリアシフト・コーディネーター養成講座【基本コース】」の修了者30人の方を対象として、次段階の【実践コース】を開催することになりました。【実践コース】では、相談者のキャリアシフトをサポートするための、より具体的なスキルやノウハウを習得するカリキュラムで、23人の方が受講されることになりました。

    6回シリーズの内容は、次のようになっています。

    日程/実施携帯     内容            (講師名敬称略)
    13/13(日)
    13:30~16:30
    オンライン
    ・キャリアシフト・コーディネーターの役割

    キャリアネットワーク北陸理事長 岡野絹枝

    ・セカンドキャリアのための就業支援知識について

    富山県人材活躍推進センター女性就業支援センター 所長 山口秀子

    ・押さえておきたい3つのポイント+α~働く人のお悩み相談の現状

    日本産業カウンセラー協会北陸事務所所長  竹口健二

    23/27(日)
    13:30~16:30
    オンライン
    ・セルフプランニングシート体験

    キャリアネットワーク北陸理事 城川江里子

    ・リモートによる相談支援のポイント

    キャリアネットワーク北陸参与 柵 富雄

    34/10(日)
    13:30~16:30
    会場:サンシップ
    ・傾聴の実践練習Ⅰ
    評価を加えず、そのままの話し手を受け入れる聴き方
    自分の評価の癖に気づく
    (セルフプランニングシート〈ワーク1.2〉を深める・気づきを促す)キャリアネットワーク北陸理事 野口喜美代・経田博子
    44/24(日)
    13:30~16:30
    会場:サンシップ
    ・傾聴の実践練習Ⅱ
    評価を加えず、そのままの話し手を受け入れる聴き方
    話し手の鏡になる
    (セルフプランニングシート〈ワーク3.4〉を深める・気づきを促す)
    項目に対して深める質問・広げる質問キャリアネットワーク北陸理事 野口喜美代・経田博子
    55/8(日)
    13:30~16:30
    オンライン
    ・セカンドキャリアへの課題整理支援
    3回目4回目の実践練習を活用してワーク5を深める・気づきを促す
    (セルフプランニングシート〈ワーク1~5〉からの気づきの整理)キャリアネットワーク北陸理事 野口喜美代・経田博子
    65/22(日)
    13:30~16:30
    会場:サンシップ
    ・キャリアシフトへの支援
    「わたしのアクションプラン」づくり
    具体的に一歩踏み出すための関わり
    (セルフプランニングシート〈ワーク6〉を深める・送り出す)
    ・修了式
    ・交流タイム

    まずは、初回講座についてご報告し、回を重ねたあとに改めてご報告します。どうぞよろしくお願いします。

    ●【実践コース】第1回(知識編)
    日時:令和4年3月13日(日) 13:30~16:30
    場所:オンライン
    カリキュラム:
    (1)「キャリアシフト・コーディネーターの役割」
    (キャリアネットワーク北陸 理事長 岡野絹枝)
    (2)「セカンドキャリアのための就業支援知識について」
    (富山県人材活躍推進センター女性就業支援センター 所長 山口秀子氏)
    (3)「押さえておきたい3つのポイント+α ~働く人のお悩み相談の現状~」
    (一般社団法人日本産業カウンセラー協会北陸事務所 所長 竹口健二氏)

    初回は、「知識編」として3つのテーマを組み入れ、専門分野の知識や情報だけでなく、それらを取り巻く社会状況や、目からうろこの‘’なるほどポイント‘’を学ぶことができました。

    (1) 前段として、岡野が、キャリアネットワーク北陸がこれから本格的に展開しようとしている事業の内容、そこに至るまでの社会状況の変遷などについて、知識/情報の整理版として講話しました。今なぜキャリアシフトが必要なのかということを確認するために、高齢社会の現状と今後についてのデータや予測をたどり、高齢者が生涯現役でいることが最大の課題であること、ネクストステージを常に考えていかねばならないことなどを認識共有しました。
    そして、これらの認識に基づいて、キャリアシフトを考える人たちへの支援に関する「キャリアシフト・コーディネーターの役割」を提示し、役割や心構えについて認識共有をはかりました。

    (2) 山口秀子講師からのレクチャーは、次のような項目で進められました。
    ①終わらないキャリア
    ②人事・キャリアに関する正確な情報を知ろう
    ③定年後のキャリアを描く
    ④シニア雇用の実態
    ⑤セカンドキャリアを支援するサービス

    最新の正確な情報の説明にうなずきながら、どれも切実で、目からうろこの気づきを与えていただきました。シニアの転職は「四捨五入の法則」(54歳までは何とかなるが、55歳を超えると職を得ることが難しくなる)も納得でした。60歳定年後に今の会社に勤め続けるシナリオは、現役の人たちはあまり考えていないように思われます。また、人事・キャリアに関する正確な情報も収集していない実態があると思われます。また、シニア雇用についても、ため息の出る現実があることを感じながら、その実態を学ぶことができました。
    最後に、山口講師は、「人生100年時代に必要な価値観の転換『高い収入や栄誉』からいかに離脱するか、経験は必ず活きる、自分の好きなことしてください」とまとめらました。このような大切な情報を、現役の人たちに何とか伝えられないものかと思案してしまった私がいました。

    (3) 竹口健二講師からは、産業カウンセラー協会での日々の活動から、働く人のお悩み相談の現状について、仕事や職業生活に関する強い不安・悩み・ストレスに関するデータを示されながら、押さえておきたいポイントを次のように3つにまとめて説明してくださいました。

    ポイント1:仕事や職業生活における不安やストレス
    ポイント2:60歳代の働く人の特性
    ポイント3:ハラスメント

    ポイント1では、よくある労働者の悩みとしては、・仕事が多すぎる・部下の面倒を見る余裕がない・会社の業種/業務の変化に対応できない・セクハラ/パワハラを受けている・家族に申し訳ないなど、悩ましい思いが伝わりました。
    ポイント2では、まだ働きたいが雇用が継続されるか心配・セクハラ/パワハラを含む人間関係・会社の将来より自分のことが心配などがあげられ、その違いが見えてきました。
    ポイント3のハラスメントでは、ハラスメントが起こる要因から防止策に至るまで教えていただきました。最後に、「インフルエンス・マネージメント」シートと「パーソナリティ例」を使い、好感の持てる人、苦手な人、自分が発しているパーソナリティなどを書き出し、自分と周りを見る機会を与えていただき、これも目からうろこの気づきでした。

    オンラインでの3時間、皆さんリモート操作にも慣れて全く支障なく運営することができ、その上、オンラインならではのグループワークも面白くなってきたように感じました。当「実践コース」は、オンライン対応社会も考慮に入れ、オンラインと会場の両方を組み合わせて進めていきます。
    なお、受講者の方には、基本コースと同様に、毎回振り返りアンケートを書いてもらい、e-ネットひろばで、受講者同士の情報共有もしていきます。

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    ☆「人は、ひとりでは自分を学べない」☆

    ~共に学び、共に語らい、希望をもって行動し、支援され合う関係を築いていきましょう。~

    初回担当:岡野絹枝